なぜグルテンはダメ?うさぎに小麦製品を与える危険性とデメリットを解説します

なぜグルテンはダメ?うさぎに小麦製品を与える危険性とデメリットを解説します

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10年以上ウサギ3匹と暮らして感じた「幸せ」と「苦労」をもとに、お悩み解決案を提案します。記事最下部にコメント欄あり。気軽に育兎相談どうぞ。愛玩動物飼養管理士(登録番号241110200号)

「なぜウサギに小麦製品はダメなの?小麦製品を与えるとどうなるの?」

結論から言うと小麦に含まれるグルテン特有の粘り毛が「うっ滞」を誘発するため、グルテンフリーが良いと言われていますが、まだ具体的な文献などはありません。

「原因の1つではないか」と考えられている段階です。

まい

ただし粘り気うんぬんの話ではなく、小麦製品の過剰摂取に関しては本気で注意してください。

デンプンの多い小麦製品の過剰摂取はウサギの胃腸に負担をかけて、うっ滞のリスクを上げるからです。

私自身も可能な限り、小麦製品は避けています。

まい

今回はグルテンの「危険性」と「デメリット」について熱く解説しますね。

チェックポイント!
  • 小麦製品がウサギに与える影響とは?
  • グルテンフリーペレットでも安心できない理由とは?
  • オススメのグルテンフリーペレットは?

なぜうさぎのペレットやおやつはグルテンフリーが良いの?

なぜうさぎのペレットやおやつはグルテンフリーが良いの?

グルテンがダメな理由

デンプンを多く含む小麦製品の摂取は消化管の動きを悪くして、うっ滞を誘発する恐れがある。

うっ滞とは?
何らかの理由で消化管の動きが悪くなり、お腹の中で「胃の内容物の塊ができて詰まる」や「ガスが溜まる」などの症状が起きる。

野生ウサギの主食は「植物(草)」などです。小麦製品は食べません。

超ヘルシーな野生ウサギの食生活を考えればわかる話ですが、デンプンの多い小麦製品はウサギの消化管に大きな負担をかけます。

消化管の動きが悪くなって、ウサギの死因で多い「うっ滞」を誘発する恐れがあるため、小麦製品はウサギに与えない方がいいと言われているのです(参考書籍:よくわかるウサギの食事と栄養P130)

まい

もう少し詳しく「グルテン摂取の危険性とデメリット」を見ていきましょう。

うさぎへグルテン(小麦製品)を与える危険性とデメリットとは?

グルテンはうさぎの病気で多い胃腸うっ滞の原因になる

グルテンはうさぎの病気で多い胃腸うっ滞の原因になる

「うっ滞はお腹の病気」

グルテンの危険性
  • グルテン摂取で胃腸の動きが悪くなりお腹にガスが溜まる(うっ滞)
  • うっ滞+毛球などによる閉塞があれば外科手術が必要になる

デンプンを多く含む小麦の摂取は消化器官の動きを悪くして、腸内でガスの異常発酵を起こすリスクを高めます。

ガスの異常発酵でパンパンになったウサギのお腹は、本来なら流れて排出すべきものが溜まってしまうので、外科手術で取り出さないといけないほどの「大きな塊」ができる時も…

まい

実際にうっ滞になったウサギのお腹を切ってみると、お腹の中から「毛などの異物と混ざりあった未消化のペレットが塊」となって出てくるケースは多いです。

ウサギの胃は他の動物と比べ入り口と出口が狭い上に、嘔吐ができません。

お腹の中で一定以上大きな塊ができてしまうと、詰まってしまいやすいです。

※わかりやすい胃腸うっ滞の症例写真が「エキゾチックアニマル情報室」にあったので、グロ画像に耐性がある方は見てみてください。

まい

うっ滞は放置しているとやがて死に至る怖い病気です。うっ滞のリスクを軽減するために「グルテンフリー」の注目度が高まっているのでしょうね。

グルテンの粘り気がうっ滞を誘発するとも言われている

グルテンの危険性

グルテンの粘り気がうっ滞のリスクを高めるとも言われていている。

グルテンに水を加えるとネバネバします。

このグルテン特有のネバネバが、

「ウサギの胃の内容物と絡んで、塊を形成=うっ滞を誘発しているのでは?」

という説もあります。

まい

グルテンの粘り気と、うっ滞の因果関係に証明する具体的な研究結果はまだありません。

まい

可能性の1つ程度に考えてください。

なぜうさぎ用ペレットやおやつにグルテン(小麦)を配合するの?

なぜうさぎ用ペレットやおやつに小麦(グルテン)を配合するの?
「水を加えるとネバつく」

小麦を配合する理由
小麦(グルテン)は粘着性があるので、ペレットやオヤツを固めるための「つなぎ」として使用される。

「グルテンはうっ滞原因になるかもしれないのに、なぜペレットに配合するの!?」

と思いますよね。

理由は簡単で主原料である牧草などだけでは、うまく固形にならないからです。

必要ない材料だけど「つなぎ」として必要だから、仕方なく配合しているんでしょうね

まい

更に言えば小麦は「つなぎ」として配合しているだけで、本来ならウサギにとって不必要な素材と言えますよね。

うさぎのペレットやおやつは絶対にグルテンフリーじゃないとだめ?

うさぎのペレットやおやつは絶対にグルテンフリーじゃないとだめ?

オヤツに関しては「グルテンフリー」を選んだ方が良いです。

オヤツはあくまで食の楽しみですし、極端な話与えなくても問題ありません。

ウサギにとって絶対に必要ではないのに、わざわざ与えない方がいいとされる小麦製品配合のオヤツを選ぶ必要はないからです。

私自身もグルテン配合のオヤツは一切与えていません。

ただしペレットに関しては現状「あまり神経質になる必要はない」と私は結論づけました。

2つの理由
  1. 小麦摂取で即うっ滞を発症するわけではない
  2. 小麦配合ペレットを食べているウサギが圧倒的に多い

まい

私が神経質になる必要はないと結論づけた理由を2つ紹介しますね。

うさぎグルテン(小麦)摂取ですぐに胃腸うっ滞を発症するわけではない

うさぎ小麦(グルテン)摂取ですぐにうっ滞や毛球症を発症するわけではない

ポイント!
グルテンはうっ滞を引き起こす、様々な要因の中の1つ。小麦(グルテン)の入ったペレットを食べたからといって、即うっ滞を発症するわけではない。

ウサギ用ペレットの多くは「小麦(グルテン)」が配合されています。

大多数のウサギは小麦配合ペレットを食べているのですが、ペレット摂取でうっ滞を起こすウサギって見ないですよね。

まい

季節の変わり目などでうっ滞になるウサギの方がよっぽど多いです。

そもそもうっ滞を起こすぐらい小麦がウサギに悪影響であれば、小麦配合ペレットは売られないし、とっくに大騒ぎになっていますよね。

しかもグルテンがウサギの消化管運動に、「どのぐらい影響するのか」具体的な文献はまだないそうです。

販売元はこのグルテンの粘り気が毛球や食滞の要因になると考察し、ペレットの組成から取除いたようです。ウサギ消化管運動に対するグルテンの作用に言及した文献等は、今のところありませんので販売元独自の理論といえます。

引用元:さかい動物病院院長ブログ

ちなみに我が家の1代目ウサギ(享年11歳)は6年間ぐらい、グルテンの入ったペレットを食べていましたが、1度もうっ滞になりませんでした。

まい

情報が変わり次第追記しますね

ペレットに配合されている程度の小麦(グルテン)なら神経質になる必要はない

ペレットに配合されている程度の小麦(グルテン)なら神経質になる必要はない

ポイント!
小麦(グルテン)は過剰摂取が大問題。ペレットに配合されている程度の小麦であれば、ウサギの健康に大きく影響する可能性は低い。

小麦(グルテン)を過剰摂取するとウサギの消化器官に負担をかけ、腸内でガスの異常発酵しうっ滞を引き起こすリスクを高めます。

「過剰摂取」は確実にアウトなのですが、つなぎとして配合されている程度のグルテンであれば、そんなに心配する必要はありません(参考:よくわかるウサギの食事と栄養P130)

つなぎ程度の量ならウサギの健康に悪影響を及ぼすほどの量ではないからです。

まい

私は色々と考えた末にグルテンフリーペレットをウサギに与えていますが、小麦配合ペレットを「サブ」として与える時もあります。

まい

グルテンフリーも大事ですが「粗繊維が21%以上」で、「果物などの混ぜものがないペレット」を選ぶのも重要ですよ。

アレス動物医療センターさんの記事が非常に分かりやすいので、よかったら参考にどうぞ。私も今現在、同じ考えをしています。

アレス動物医療センターさんの記事「グルテンフリーってどうよ」

うさぎ用グルテンフリーペレットやおやつなら安心とは限らない

うさぎ用グルテンフリーペレットやおやつなら安心とは限らない

注意点としてお伝えしたいのですが「グルテンフリー」と記載されているペレットやオヤツは100%安全とは言い切れません。

とくに「ドライフルーツ」には注意して欲しいです。

私がグルテンフリーでも安心できないと感じている理由を2つお伝えしますね。

安心できない理由
  1. 小麦代わりに配合されるでんぷんもウサギに悪影響
  2. グルテンフリーでも糖分やでんぷん質の過剰摂取は危険

①グルテン(小麦)代わりに配合されるデンプンもうさぎに悪影響

グルテン(小麦)代わりに配合されるデンプンもうさぎに悪影響

ポイント!

デンプンを多く含む食品もウサギの消化器官に負担をかけ、うっ滞の原因になる。小麦の代わりに配合される「タピオカ澱粉」や「ポテトパルプ」に注意した方がいい。

タピオカ澱粉やポテトパルプとは簡単に言うと「デンプン」です。

小麦の代わりにつなぎとして配合されますが、実はデンプンもウサギの消化器官に負担をかける食材の1つ。

私個人の意見ですが、

「胃腸うっ滞予防するためのグルテンフリーなのに、なぜデンプンを配合…?」

と疑問に思っています。

まい

もしグルテンフリー製品をウサギに与えたいと考えているなら「原材料」もしっかりとチェックしましょう。

ウサギ専門店からはこんな意見も…

つなぎとしてタピオカ澱粉粕やポテトパルプなどが使われているグルテンフリーフードもあります。「でん粉」と呼ばれるでんぷんはグルテン以上のねばりが出ます

引用元:うさぎ専門店「pet’s-club」

②グルテンフリーでも糖分やデンプンの過剰摂取はうさぎの健康を害する

グルテンフリーでも糖分やデンプンの過剰摂取はうさぎの健康を害する

ポイント!

グルテンフリーの自然素材でも「糖分やデンプン」が多いオヤツはオススメしない。とくにドライフルーツやミックスベジタブルには注意する。

「糖分やでんぷん」が多いオヤツは、粗食を基本とするウサギのお腹へ大きな負担をかけます。

肥満の原因になるだけではなく、うっ滞の原因にもなるのです。

  • ドライフルーツを与えるならごく少量(または与えない)
  • デンプンを多く含む野菜類を与えない(例:カボチャやサツマイモなど)

あくまで私の育兎経験からの話ですが、毎日のように糖分やデンプンの多いオヤツを食べているウサギは、うっ滞を起こしやすいです。

グルテンフリーの100%自然素材のオヤツでも「糖分やデンプン」には要注意ですね。

うさぎは、せんい質を盲腸の腸内細菌で発酵して生きている動物です。
そのため、でんぷんが多くせんいの少ない食事を与えると、発酵が異常に起こり、
盲腸の中で病原微生物が増加してしまい、最悪の場合は腸毒素血症で急死してしまいます。

引用元:ゆず動物病院

《結論》グルテンフリーなら何でもいいわけではない!原材料もしっかりチェックしよう

《結論》グルテンフリーなら何でもいいわけではない!原材料もしっかりチェックしよう

まとめ
  • 小麦配合のオヤツはトコトン避けた方がいい
  • ペレットに配合されている程度の小麦なら過度な心配は不要
  • 小麦代替品に多い「でんぷん」もウサギの消化器官に負担をかける
  • グルテンフリーでも「糖分・でんぷん・炭水化物」が多いオヤツは悪影響

グルテンフリー製品=安心ではありません。

せっかくグルテンフリー製品を選んでも、代替品として「デンプン」が使われていたりするので、しっかりと原材料までチェックしましょう。

あと声を大にしていいたいのですが、うっ滞の原因は「小麦製品」だけではありません。

  • ストレス
  • 運動不足
  • 異物の誤飲
  • ブラッシング不足
  • 果物オヤツの与えすぎ
  • 寒暖差や季節の変わり目

3匹のウサギを育てた経験から言いますが「小麦配合ペレット」よりも、上記に該当するウサギの方が短期的に見て、うっ滞を起こすリスクがものすっっごく高いです。

まい

ウサギをうっ滞から守りたいのであれば、グルテンフリーだけではなく「日常のケア」に力を入れるのも忘れないでくださいね。

私がウサギへ与えているペレット(変更あれば追記します)

我が家のメインペレットは「うさぎのきわみ」です。

  • グルテンだけではなく、でん粉類(ポテト・タピオカなど)、穀類(小麦粉・トウモロコシ・えん麦)も不使用!
  • 嗜好性も高くウサギ達がガツガツ食べる

11歳まで長生きした1代目ウサギの時から愛用しています。

でん粉類・穀類フリー、グルテンフリーの「ダブルフリーペレット」はうさぎのきわみ以外で見かけません(もしあったら教えて欲しい…)

ある日突然ペレットに飽きるウサギがいます。

私は1代目ウサギがある日突然ペレットに飽きて「これ、いらん」された時めちゃくちゃ困りました…

突如ペレットに飽きるウサギは意外と多いので、私は「うさぎのきわみ」を中心に、他ペレット2種類も日替わりで混ぜて与えています。

サブとして与えているペレットです。「oxbow」は嗜好性が低い感じがするので、ペレットへのこだわりが強いウサギだと食いつきが悪いかもしれません。

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